ぷよm@sの律子にまつわる話をしたよ

ぷよm@sの話.

【アイドルマスター】ぷよm@s part1【ぷよぷよ】
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【アイドルマスター】ぷよm@s part1【ぷよぷよ】

一週間ほど前,ブログまとめでもお世話になっているMOTさんが ぷよm@sの感想をtwitterでつぶやいていらっしゃったので,空気読まずに嬉々として私が絡んでいきましてMOTさんにお相手していただき,ぷよm@sについて語り合うことができました.

ちなみにそのときの会話は,なんと鱈Pご本人にまとめていただきました. ひええええ.

Togetter - 「ぷよm@s感想(MOTさん&LIBさん)」

またMOTさんはつぶやかれていたことをさらに展開して,ブログ記事にまとめておられます.
ぷよm@s感想:「律子」 | 続雑記(仮)

で,そのときにMOTさんから提示された視点が非常に興味深いものだったので,それをもとにシリーズを見直してみたところ,発見がいくつもありました. いやーほんとに噛めば噛むほど味が出ますね,ぷよm@s.

そんなわけで,本記事ではMOTさんの視点で最も私の印象に残ったものをひとつと,その視点を受けて私がどう考えたかについて,少しばかり書き付けておきたいと思います. part21以降を私がもっと楽しむためのメモですね.

ネタバレのため格納します.



MOTさんの見方の中で私にとって特に重要だと思われたものが,part19の律子さんと千早の,また律子さんと春香の会話がもつ意味です.

MOTさんの記事から引用してみます.

律子が自分の本性に気付き強いショックを受けたのは、19話での千早とのやりとりがあったせいでもあると思います。
千早は11話の時点ではまだまだ弱い部分がありました。しかし、対美希戦(12話)、そして対小鳥戦(14話)を経験したことで強くなりました(律子は知りませんが、18話のPとの会話でも強くなったことがわかります)。
それに対し、自分はそれらしい理屈を並べながら闘ぷよを避けていました。そう、春香と同じように。そのことに気付いたからこそ、ショックがより強くなったんだと思います。

そして、そのことに気が付いたからこそ、19話で春香に対し、「逃げ回っている~」という表現を使ったんだと思います。春香に言ってるセリフではありますが、実は自分自身に対して言ってたんでしょうね。

ぷよm@s感想:「律子」 | 続雑記(仮)より

要するに律子さんは千早と春香を通して自分自身を見たのだ,ということですね.

この指摘は本当に目からウロコが落ちました. これを受けて,今まできちんと腑に落ちていなかったものがはっきりと分かるようになった部分があります. それは以下のようなことです.

…….

律子さんは,おそらくpart21以降に描かれるであろう対雪歩戦での敗戦にショックを受けて,ランキングを離脱してしまいました.

しかし,なぜ彼女は,いってみれば「たったそれだけのこと」で,それほどまでに心が折れてしまったのでしょうか. 律子さんは車中で語ります. 油断があった. 慢心もあった. 大きなことを言いながらぶざまな姿を見せてしまったことが恥ずかしい.

うんうんわかるよ,そうだよねえ.

でも,そのあと律子さんの口から意外な言葉が出てきます. ランキングを抜けるほどショックを受けた最大の理由はそういったことではないのだ,と. 雪歩との戦いで負けたことに,自分が予想以上にショックを受けていること,それ自体がショックであると言うんですね. 自分の上手さを見せつけたかった,相手を圧倒したかった,とにかく負けたくはない,そういう自分の心根に気づいてしまった,そのことが一番のショックだと.

実のところ,どうもこの感覚が私にはよく分からなかったんですよね. 油断や慢心が恥ずかしいというのは分かります. でも,自分の心根に気づいたことが最大といえるほどのショック? それは思わずランキングを離脱せずにはいられないほどのものなのでしょうか. それが私には想像できなかった.

なのですが,MOTさんの視点を受けまして,「逃げる」ことをキーワードに千早と春香を比べ,その対比の中で律子さんの行動を追ってみると,ああ確かにこれはショックを受けるかもなあ,と思えるようになってきました.

自分より強い相手に対してどのような態度をとるかという点で,千早と春香は対照的です. そのことは,part19での律子さんと千早のやりとりと,律子さんと春香のやりとりを比較してみるとはっきりします.

これは律子さんと千早のやりとり.

「以前の私は心が弱くて、あっさり逃げてしまった。」
「……もう逃げません。」
「律子さんが立ちはだかるというなら……
ちゃんと律子さんを倒してから音無さんに挑戦します。」

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そして同じくpart19での春香の行動.

(今日は律子さんいるかなー……)
(なんとか会うのは避けないと……きっと
とんでもなく怖い目に……)

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自分よりも強い律子さんに対して,千早は逃げていない. 春香は逃げている.

そして律子さんも春香と同じように逃げていた,ということが後にわかってくるわけです. この二人の対比の中では,律子さんは春香寄りなんですよね. 自分より強いものに挑戦していかずに逃げている. 不確定要素を避けている.

美希と出会ってアイドル引退を決意したこともそう. 初代ぷよの「やりにくさ」を感じて千早への挑戦を思いとどまったこともそう.

これは千早が,自分よりも強い小鳥さんに挑戦することや,律子さんの挑戦を受けることをためらっていない姿勢とは正反対ですよね.

この態度の違いにより,律子さんと千早の二人にあきらかな差が生まれることになります.
その差というのはいくつか考えられるのですが,とりあえずpart12のPの「説教」を軸にして見えてくるものだけに注目してみます.

「世の中は、自分の力でどうにかできることのほうが少ない」 
「だが、その恐怖を見据えながら、普段の鍛錬を全部出せる人間こそが本当の「強者」なんだよ」 
「たかがゲームでそんな大事なことが学べるんだ」

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これは千早に向けた「説教」ですが,part20を見ると似たようなことを以前律子さんに言っていたらしいことがわかります.だから上の言葉は千早と律子さんの両方に向けて語られたものだと思っても構わないでしょう.

part11以前の千早は,律子さんに挑まれる前に小鳥さんを倒してしまおうとしていました. そのことを指して,千早は「以前の私は心が弱くて、あっさり逃げてしまった。」と律子さんに答えています.

しかし千早は,part12で美希の圧倒的な強さを目の当たりにし,「自分の力ではどうにもできない問題」にぶち当たりました. そして彼女はそれを乗り越えた. だからこそpart13part14で小鳥さんに圧倒されそうになっても心理戦に持ち込まれても,まるで意に介さずに「普段の鍛錬を全部出すこと」ができたわけです.

律子さんは,美希に出会ってアイドルを引退したときも,ランキング戦で千早に挑まなかった時も,負けるかもしれない相手に正面からぶつかっていきませんでした. 頭がよくて普段から努力を怠らない律子さんは,自分の思惑が外れるような状況をつくらないように行動することができていたのでしょう. ところが,じつは雪歩は運の要素を大きくするような戦い方をするわけです. もしかしたら対雪歩戦は,律子さんがほとんど初めてぶち当たった「自分の力でどうにかできない」状況だったのかもしれません. そうだとしたら,初代ぷよに慣れきっていなかったという問題以前に,雪歩戦では「普段の鍛錬を全部出せなかった」かもしれない.

律子さんが「自分の心根に気づいてショックを受けた」と言っているのは,いままでずっと困難に正面から挑むことなく逃げていたこと,そしてそのことを自覚していなかったこと,それに気づいてしまったということですね. おそらくそれが律子さんにとってショックだった,ということなのでしょう.

ところが律子さんの「問題」はここでは終わりません. 自分の行動原理に無自覚だったことで,美希への評価を誤っているかもしれないことが匂わされています. また「逃げていた」ことにより,初代ぷよへの評価はまちがいなく見誤っています. そして致死二連鎖については,この二つが絡まりあいどちらがどれくらい影響して評価をゆがめているのか分かりません. ここらへんのやたらとこじれた問題に対して,彼女はこれからどう立ち向かっていくのでしょうか.

ま,でも個人的には不安はないですね. 彼女なら大丈夫でしょう. 律子さんは,たしかに「あのゲル状の生物をしばらく見たくない気分」であるのは間違いないでしょうが,しかし最後には,「しばらくぷよから離れたほうがいい」と判断したらしいことが語られます. 彼女はいま,自意識に根をもつ複雑に絡まりあったもろもろの問題をじっくり考える機会を作ろうとしているのではないでしょうか. そしてしばらくしたら,周到さは以前のままに,今度は困難から目を背けることなく,活躍してくれるでしょう. なにしろ律子さんはおそろしく優秀な人ですからね.

そう,そうなんですよ. これだけは忘れてはいけないことなので,急いで付け加えておきます. いままでショックを受け心が折れてしまったことを,「逃げ」だと,心の弱さだと非難しているような調子で書いていましたが,実のところ決して非難できるようなことではありませんよね. 律子さんの事務仕事,プロデュース業,かつてのアイドル業,ぷよぷよの強さという対外的なものには何の問題もない. たとえそれが「逃げた」結果だとしても,彼女が積み重ねてきたことは誰にも劣りません. それこそ美希では相手にならないくらい大きなものです.

私はどうしても律子さんの優秀さを当たり前のように受け止めて,ついついとんでもないレベルの要求をしてしまう傾向があるように思えます. あくまでいま問題にしているのは律子さんの内面なのだということ,律子さんが自分自身を指して「逃げていた」と思っているだけにすぎないこと,これはゆめゆめ忘れないようにしたいところです. むしろ私としては,これほどまでに律子さんが「積み上げてきたもの」が彼女自身を勇気付けてくれることを願っています. やはり一番頼れるものは,自分自身が積み重ねてきたことですよね.

というわけで,最後にまとめ. 要するにこの記事で言いたかったことは,最近のぷよm@sはやたらと複雑なドラマになってきておもしれーなーということと,part19で雪歩戦前に千早と語らせ,戦後に春香と語らせているというこの構成はすげーなー,鱈Pマジ匠.ということなのでした.

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by LIBlog | 2010-08-13 22:57 | 動画サイト関連 | Comments(0)
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