「うちのクラスの天海さん」


すっきりぽんP の新作が,すごく良かった. もうたまんなく良かった.

【ニコニコ動画】うちのクラスの天海さん


春香さん,可愛すぎでしょう. そりゃ彼だって,つーか誰だって,ファンにならずにゃーいられなかろう.

ファンとして,同じファンが生まれる瞬間を目にするというのは,なんでこんなに嬉しいんだろうねえ. 彼と一緒に,私ももう一度はじめから天海春香のファンになったみたいな気分になったよ.

それでまたねえ,この作品では,「彼」がいい味を出しているのが,たいへんによろしいのである.

うちのクラスの天海さんについて語る彼は,最後までどういう男の子なのかまるっきり分からないんだけど,どこからどうみてもザ・男子高校生. 部活も友達も家族構成も,得意科目も苦手科目も,なぁんにも語られない彼は,しかし誰に見られているでもないのに言い訳を重ねつつそっとグラビアをのぞき込んでしまうくらいに,100%男子高校生なのだ. 思わず 「お前は(昔の)俺か」 と言いたくなる.

その彼が,じわりじわりと,ときにガツンと,天海さんの魅力にやられていく. 自然と私も 「彼」 に自分を重ねて,じわりじわりと,ときにガツンと,天海さんの魅力にやられてしまうんだよなあ. 私も彼と一緒になって,くるくる表情を変える天海さんの姿に心を躍らされてしまうのだ. ああ,こっちに気づいて目をぱちぱちさせる天海さんはかわいいなあ. 我にかえって走り去るその間際におでこをぶつけちゃう天海さんはかわいいなあ.

…….

でも,彼が,ということはつまり私が,ほんとうの意味でアイドル 「天海春香」 にやられたのは,やっぱりあの市民ホールでのライブを観てから,なんだよね.

その前までは,まあたぶんその,なんだ,健全なる男子高校生として健全なる程度に,クラスメイトでアイドルなんかやっちゃってる天海さん,に興味津々だったんだと思う. そう,「よく見ればかわいい」 というくらいに (でもラジオから流れてくる声だけで天海さんだと分かっちゃったりするくらいには,最初から惹かれてたのかもしれないけど).

でも,彼が,ということはつまり私が,天海さんがやりたかったこと,そしてそれをやり遂げていること,を目の当たりにした そのとき,その気持ちは尊敬に変わるのだ.

警察官が制服を,大工が作業着を着るように,天海さんは舞台衣装を着る. ……だがそうは言っても,同年代の自分たちのうちのいったい何人が,そんなことができるだろうか. みんなまだ,自分が何になりたいのか,何をやりたいのかも分かっていないだろう. ぼんやりとした夢,くらいはあるかもしれないけれど,そこまでどうやって行くのかなんて,想像もできない. ふつうはそうだろう.

そんなときに目の当たりにする,アイドル天海春香. 彼女ははっきりと,自分のやりたいことが何なのかが分かっている. そして,はじめは借り物のようだった,舞台衣装に包んだその姿. その 「やりたいこと」 を叶えるための姿を,ゆっくりと,でも確実に一歩一歩,自分のものにしていったのだ. そのことを,彼は,私は,天海春香のステージを前にして,知ったのだ.

その内側からにじみ出る,彼女のたしかな意志. その外側からほとばしり出る,それをやってみせる彼女の輝き. それが天海春香であり,天海さんであり,だから彼女そのものなのだ. それは作りものでも,飾りものでもない. その舞台を終えて,はにかみながらも誇りをたたえた笑みをみせるクラスメイトの天海さんの姿は,かわいくもあり,まぶしくもあるのだ.

もうすでに男子高校生をはるかに通り越した私ではあるけれど,その気持ちはやっぱり,尊敬,だと思う. 天才ではない. 秀才でもない. クラスでもとくに目立った子ではなかった. ただまっすぐに,自分のままに,自分のやりたいことをやるだけの力を,自分で手にしたのだ. それが,うちのクラスの天海さんなのだ.

ああ,やっぱり彼女は,じつにもってまったく,たいしたヤツなんだなあ.

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by LIBlog | 2011-08-31 22:12 | 動画サイト関連
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