無職転生,完結

先日,小説家になろう歴代一位の大人気作,「無職転生」が,約2年半の長期連載を経て無事完結されました.

無職転生 - 異世界行ったら本気だす -

この作品は,私にとって久々に,その作品世界に浸りきってしまえるほど好きになれるものでした.それだけに,シリーズが完結した感動もひとしおでしたね.とてもさわやかで素晴らしい終わり方でもありましたから.

舞台設定は,このサイトではもはや “お約束” の異世界転生もので,現世で後悔を抱えたまま死んだ主人公が,剣と魔法のファンタジー世界に転生し,そこで大活躍……といったものです.それ自体は,とくに目新しいといったところもないでしょう.しかしそうは言っても,私自身はもう現実世界に根を張り過ぎていて,ファンタジー作品に最初からいきなり浸り切るってのはなかなかできなくなってるお年ごろなわけで,「転生」ってのはやっぱ導入として非常に有効に働いたのもまた事実ではありますね.

そうして導入されていったファンタジー世界で,主人公はその世界そのものの存亡をかけた壮大な戦いに身を投じて,というより仕方なく巻き込まれていくことになるわけですが,その戦いそのものの帰趨もさることながら,なにより私が物語の完結に際して深い満足感を味わっているのは,やはり何と言っても主人公ルーデウス君のあの臨終の際の満足感ですね.

彼は現実世界で後悔を抱えながら死んだ後に転生したとき,今度は全力で,本気で生きるって決めたんですよね.んで実際,その通りに生きた.だからこそ,今度は死に際して,心配や不安を抱えながらも後悔はしていないわけです.もう一度やりなおしたいとも,もっと生きたいとも思っていないわけです.何を成し遂げたからというわけでなく(実際すごいことを成し遂げているわけですが),良い人生だったからというわけでもなく(実際よい人生だったと思いますが),自分の人生を全力を尽くして生きようと思い,そして全力を尽くして生きることができたと思っているから,満足しきっているわけです.たとえ,「お前の人生の成果をこれからめちゃくちゃにしてやる」と,その死後に告げられても,なにも動じていないわけです.いやあ,私も臨終に当たって(それは次の瞬間かもしれないわけですけどね),そんな風に思えたらいいですねぇ.

この剣と魔法と魔物と神々の無職転生の世界を,ルーデウス君とともに体験し,彼の喜怒哀楽をそのまま味わった私が,本当に満足しながらこの世界から離れ,私の今いる世界で生きていこうと思えるのは,だから,そうやって彼に勇気づけられたからというわけでもあるのです.

[PR]
by LIBlog | 2015-05-10 07:37 | Comments(0)
<< いぶます!(仮),始動! 将棋実況動画 >>