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五十一日目-2 論文メモ

Nat. Genet. 41, 563-571 (2009).SINE, LINE, LTRなどのレトロトランスポゾンは,ゲノム全体から見たとき,転写調節に与える影響がけっこう強いみたい.転写開始点近くに入り込んでalternativeなエンハンサー・プロモーターとして働くこともあれば,3'UTRに入り込んで転写産物をrepressiveに調節したりすることもある(たぶんmiRNAのターゲットサイトになるんだろうな).しかもかなりの頻度で.

Nat. Genet. 41, 572-578 (2009).miRNAよりもさらに小さい(~18nt),tiRNA (tiny RNAではなくtranscription initiation RNA)について.名前の由来は,転写開始点近傍におもに見出されることから.種を超えて存在してる.Dicerとか既知のsmall RNA pathwayとは独立してそう.機能はよく分からない.とりあえず,そういうものがありそうだという報告.

実験医学増刊号の『分子標的薬開発への新たなる挑戦』をぱらぱら眺めてみたが,創薬に関わる物語は波瀾万丈でアツいな.

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by LIBlog | 2009-04-30 16:49 | さいえんす関連 | Comments(0)

五十一日目 マンガ

鋼の錬金術師22巻(荒川弘)
もやしもん7巻(石川雅之)
青い花4巻(志村貴子)
3つとも鉄壁に面白い.
ダーウィンの方式1巻(増田剛,いしぜきひでゆき).動物行動学(生殖学)の研究室の話.だけど研究の話が浅いし,ストーリー的にも私には合わなかった.
あとテイルズオブファンタジアのコミカライズが出ていてときめいたが,絵柄が自分に合わなさそうなので見送った.テイルズシリーズではファンタジアが一番好きなのだが二次創作がたぶん一番少ない作品でもあるので残念だが.
…だいぶ浪費したなあ.
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by LIBlog | 2009-04-30 12:47 | マンガ・本 | Comments(0)

五十日目 論文メモ

PubMedのトップページにもSwine Flu に関するリンクが貼ってあるとは.

Genes & Dev. 23, 997-1013 (2009).表紙.コメント付き.四肢の筋肉は,まずEmbryonic myoblastsが配置され,それらが分化しfetus myoblasts (fast muscleとslow muscleがある), satellite cellsが分かれてくる.これら(と,同じくsomiteに由来する血管内皮)が分岐する過程にPax3, Pax7, beta-cateninがどのように関わるかをlineage traceとconditional knockoutを駆使して解析したもの.マウスのgeneticsは,たしかに制約も大きいが,ものすごくクリアに答えが出るのがいいね.satellite cellsの分化に関してはdiscussionレベルにとどまっているけど,ここは特に今後も面白いところになるのではないか.

Development 136, 1633-1641 (2009).ゼブラフィッシュの心筋分化は,タイミングと分子機構の異なる2つのフェーズがある.…ことを示すのに,cardiac myosin heavy chainのenhancerにEGFPとDsRedをつないだトランスジェニックラインを使っているが,DsRedは蛍光を発するまでのmaturationに要する時間がEGFPより24時間くらい余計にかかることを利用している.発生の早い魚だからこその系だろう.テクい.

Development 136, 1665-1674 (2009).Sonic hedgehogの消化管上皮+表皮(hairとか)エンハンサーを,種間で保存されている領域から候補を絞り,エンハンサーノックアウトとレポータートランスジェニックの系で同定した.Shhといえば肢芽エンハンサーがcoding regionから1Mb近く離れていることで話題をさらった(?)が,上皮エンハンサーたちも負けず劣らず600kb以上離れている.しかも魚類~哺乳類まで全て離れている.でもレポーターTgではlacZとそんなに離してないはずだよなあ.この距離にどういう意味があるんだろ.そういえばGenes & DevだったかにFISHかなんかでエンハンサーが折りたたまれて近くに来るって感じの論文がなかったか.

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by LIBlog | 2009-04-28 17:18 | さいえんす関連 | Comments(0)

四十九日目 本

『進化から見た病気』(ブルーバックス,栃内新 著).面白かった.全体を通してみると,病気を集団遺伝学の観点を中心に捉えている本なんじゃないかな.医学の進展によって自然選択が正常に機能しなくなると,ヒトの種としてのある種のロバストさが失われていくだろう.それは危険かもね.いや,筆者はそこまで言ってないけど.
一か所だけツッコミたいのは,ダウン症の人はガンにかかりにくいという有利性があるためにダウン症が淘汰されずにいる可能性を指摘しているところ.それ以上に不妊になる頻度が高いことによって,その有利性は覆い隠されてしまうのではないか?

あと,久しぶりに『発生遺伝学』(東京大学出版会,武田洋幸,相賀裕美子 著)を通読してみた.筆者らは教科書として使ってほしいと書いているが,これで独習するのは大学院生以上でないと厳しいだろう.初学者が教科書として使うならやっぱりエッセンシャル発生生物学がおすすめ(ウィルト発生生物学もいい).これは独習にも講義の参考書にも向く.他に独習向けとして最近出た『ベーシックマスター発生生物学』は良いと思う.しかしこれらはいずれも初学者向けで,深さの点では物足りない.『発生遺伝学』はこれの次のステップとして用いるべきじゃないかな.
あと,遺伝子以前の発生生物学の教科書としてパッテン発生学は非常にすばらしく,『発生遺伝学』でも薦められているが,入手は現在かなり困難なようだ.新刊書店で購入できるのかなあ?

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by LIBlog | 2009-04-27 14:11 | マンガ・本 | Comments(0)

四十八日目

たけのこの水煮と鮭の切り身が安かったので,こいつらとネギとまいたけで炊き込みご飯にしてみた.ちょっと味付けが薄かった….本日の夕食はこれと味噌汁.
私は日曜に一週間分のメシをつくる.炊き込みご飯は4合いっぺんに炊いて,6食分にわけて冷凍.味噌汁は大鍋でつくり,具を煮た後に味噌を入れないでおく.で,食うときに一杯分を椀にとってから味噌を溶き,再度レンジで加熱する.そうすると日持ちさせるために何度も沸かしても味が落ちない.このやり方,結構いいですよ.
あとスーパーに行くときは午前中か閉店間際かどっちかに限る.午前中ならその日の特売が買えるし,閉店間際は加工食品とか持たない生ものとかが安い.
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by LIBlog | 2009-04-26 21:41 | 雑記 | Comments(0)

四十七日目-2 英語ディベート

英語ディベートのビデオをちらちらと見る.
NDTスタイルは米国でもっとも歴史のあるディベートトーナメントの形式のようだ.ものすごい早口で何を言っているのかネイティブでも聞き取るのは難しいのではなかろうか.
Parliamentaryスタイルは,たぶん英国議会に端を発する形式だろう.相手のスピーチ中に質問したりする点が面白い.
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by LIBlog | 2009-04-23 21:38 | 動画サイト関連 | Comments(0)

四十七日目

実験医学5月号のNews & Hot Paper Digestは面白かった.私の論文検索能力はまだまだだ.
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by LIBlog | 2009-04-23 20:04 | さいえんす関連 | Comments(0)

四十六日目 論文メモ

Nat. Rev. Genet. 10, 295-304 (2009).DNAのメチル化とヒストンメチル化(histone 3 lysine 4 trimethylationだとH3K4me3と表記される)を中心とした修飾の関係について.発生に関わる所を中心に読む.
・H3K4meは主に転写活性化 (activation),H3K9me, H3K27meは主に転写抑制 (repression).
・着床 (implantation) までに起こるCpG配列での新規 (de novo) のDNA methylationは,それに先立つH3K4meによりCpG islandでは阻害される.
・原腸陥入 (gastrulation) 前後に,多能性 (pluripotency) に関わる遺伝子(Oct3/4, Nanogなど)がH3K9meが引き金となってヘテロクロマチン化,すなわちサイレンシングされる.
・Polycomb groupはH3K27me3によるローカルなヘテロクロマチン化とそれによるreversibleなsilencingを担う.
・iPS cellの体細胞リプログラミング (somatic cell reprogramming) では,repressive histone methylationが外れ,続いてDNA mathylationがリセットされる.
…くらいのことは覚えておこう.methylaseとかの一つ一つの名前や相互作用なんかは覚えらんないけど.

自分の記事の中で,日本語の単語を英単語で言い換えているところと,単に英単語を使っているところの区別がなくて読みづらいと思ったので,言い換えの英単語はカッコに入れてみることにした.

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by LIBlog | 2009-04-22 15:49 | さいえんす関連 | Comments(0)

四十五日目 論文メモ

PLoS ONE 4, e5213 (2009).ホメオドメイン転写因子Prep1が,マウスoocyteのcytoplasmにおいてHoxb4 mRNAの翻訳を制御(抑制)していることを示したもの.多くの動物のメスの配偶子gameteのcytoplasmにはuntranslatedなmRNAのプールが存在し,fertilization ~ early embryo developmentまで翻訳されずに保たれる.それらの翻訳制御機構としてmammalにもショウジョウバエのbicoid-caudalに見られるそれと非常に類似しているものがあることは興味深い.ただ,hypomorphやoverexpressionの系で頑張ってはいるが,Prep1-Hoxb4制御系のvivo(というか個体)での意義についてはちょっとあいまい.

Dev. Cell 16, 517-527 (2009).ゼブラフィッシュmiR-430のXenopus, mammalホモログを取って機能を見ると,ターゲット遺伝子とか個体発生での機能に違いがある.mammalはESの分化の系だけど.ヒトではmiR-302は4コピーほどあるらしいが,まとめていっぺんに転写されてからプロセシングを受けるみたいだ.マウスでもそうならノックアウトできんじゃね?もうやられているかな.miRNAに関しては一遺伝子(miRNAでも“遺伝子”って言っていいのかな?)でもターゲットが山ほどありそうなので,そのうち何がcriticalかを示すのは難しそう.
あとLNAによるin situって,たとえば微妙なスプライシングバリアント間の発現の違いなんかもはっきり示せそうだが…これももうやられているか?

Dev. Cell 16, 588-599 (2009).Endoderm-specific Cdx2 コンディショナルノックアウトで,intestineがhomeotic transformationを起こしたような感じになる.まあHoxの上流にいるわけだし.組織学的解析がすばらしい.

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by LIBlog | 2009-04-21 15:57 | さいえんす関連 | Comments(0)

四十四日目 ニュース

はてなブックマーク - iPS細胞の研究競争激化、日本は米に「1勝10敗」 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
iPS関連研究への予算配分をもっと増やすべし,という論調.ただ研究費に関しては,現在のところ「iPS関連研究への重点的配分」が進められており,その他の研究分野がワリを食っているという事実がある.本年度の科研費採択の内定がすでに出ているが,その他の研究分野はかなり厳しい状況にあると聞く(自分の周りの状況だけだけど).
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by LIBlog | 2009-04-20 11:41 | さいえんす関連 | Comments(0)