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九十日目 論文メモ

外付けHDDが壊れた.iTuneの音楽や動画をはじめとして私的なデータのほとんどを保存していて,しかもバックアップを取っていなかったので茫然自失というか.なんかレスキューする方法はないのかなあ.

Cell 137, 1166-1167 (2009)のLeading edgeを読む.最近出たpolycomb group (PcG) とglycosylation関連の論文についての紹介が面白い.PcG geneのひとつが,SまたはN残基にN-acetylglucosamine (GlcNAc) を付加する糖転移酵素をコードしていて,そのターゲットはPcGによって修飾を受けるクロマチン領域に局在しているという.
最後に紹介されている,cohesinがT-cell maturationの過程でinterferon gammaの転写調節に重要って話も面白そう.cohesinはもともと細胞分裂の際にsister chromatidのcohesionに重要なことが知られてたもの.chromosomeのtopographyを調べるのにchromosome confomation capture (3C) っつー方法があるそうだ.

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by LIBlog | 2009-06-30 18:12 | さいえんす関連

八十九日目 マンガ・本

マイガール3巻 (佐原 ミズ).父娘モノ.この作品の登場人物には悪者がまったくいない.悪者というか人間のダークな部分というか.いてもツンデレ.それが好きなところでもあり,もの足りなさでもあるんだよね.
おうちでごはん3巻 (スズキ ユカ)

『漫画をめくる冒険』の上巻下巻をゲットしてしまった.これはマンガ評論の同人誌.著者のいずみのさんについては,ネギま!論をネットで読んだことがある.あれ,どこにあったかなぁ.URLを忘れたが,感銘を受けたのを覚えている.上の同人誌は,まだ上巻しか読んでいないが,そのネギま!論の主軸がさらに発展したような感じだった.夏目房之介らのコマ配置や視線誘導論を受けて,さらにメタに,紙や本に対して視線がどう動くか,それがどう演出に使われているか論じている.他にも主観の移り変わりや内面描写についてなどなど.
…てか今HPを拝見したら別冊ってのもあることを見つけてしまった.うーーーーむ.

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by LIBlog | 2009-06-29 13:00 | マンガ・本

八十八日目-2 googleでサイト内検索

googleでsite: (URL) と入れて,何か別のキーワードを入れるとサイト内検索ができる.
…というのをメモしたこの記事がどこにあるか検索しなきゃいけなくなったらどうしようか.
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by LIBlog | 2009-06-26 17:22 | 雑記

八十八日目 いんぱくとふぁくたあ

JCRで2008年版の impact factor を眺める.Nat. Genet. (30.259) が Science (28.103) を抜いた…! 最近のNG誌は包括的解析を載せることが多いから citation されやすいのかも.発生分野はというと… Dev. Cell (12.882) と Development (6.812) との間がますます開いてきているなあ.
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by LIBlog | 2009-06-26 12:04 | さいえんす関連

八十七日目 論文メモ

今号のNatureは目を引くタイトルの論文が多い.ま,どれも精読しようとまでは思わないが…
Nature 459, 1079-1084 (2009).線虫のinsulin-like signalが変異によりinactiveになると,免疫応答なんかが強化され,寿命も延長することが知られていた.本論文で筆者らは,同シグナル系がinactiveになる変異体において体細胞 (somatic cell) で生殖細胞系列 (germline) 特異的な遺伝子が発現するパスがactiveになることを見出している.そのようなsomatic cellでは,DNA修復系遺伝子をRNAiで抑制したときのmutation rateが下がりviabilityが上がる.また,直接germline系の遺伝子を野生型の虫のsomatic cellにぶち込むと寿命が延びる.insulin-like signalingがsomatic cellでgermline geneを抑制するのは多分cytosolic chaperoninを介しているとのこと.こうしてみると,線虫は,体細胞でむしろ積極的にDNAダメージを蓄積させるような戦略をとっているんじゃないかと思えてくるなあ.

Nature 459, 1131-1135 (2009).造血幹細胞の分化にメカニカルストレスが重要という論文.なんか前にも同じようなの見た気が…? ESの分化系とかで,血流によるfluid shear stress(流体せん断応力)→NO→Runx1→Hematopoietic progenitor differentiationというpathway(違うかも.この辺は読み飛ばしている)を示している.今のところ成体の造血幹細胞を提供するのはAGMってことになっていると思うんだが,そのAGMからの造血幹細胞分化にメカニカルストレスが重要ってのを示した系が面白い.胚からAGM progenitor (para-aortic splanchnopleura) を単離して細胞をprimary cultureし,Dynamic flow systemってのを利用してる.要は培養液を流しているかどうかだな.

Nature 459, 1150-1153 (2009).酵母では,ゲノムDNAにおいて激しく転写されている領域はmutation rateが高いことがすでに知られてた.本論文では,転写がactiveな領域では塩基が除去されていることが多いこと,そしてその原因は,複製の際に間違ったヌクレオチドを取り込んでしまうことが多くなり,そのために塩基除去修復 (base excision repair, BER) 系が働くためだということを示している.たまたま最近拝読していたThe Cellのレジュメ(該当部分,第五章part2)で関連するところに目を通していたのは幸運だった.

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by LIBlog | 2009-06-25 18:56 | さいえんす関連

八十六日目 論文メモ

Nat. Rev. Genet. 10, 467-477 (2009).マウス初期胚,卵割期~後期胞胚期までのcell fate decisionについて.totipotentなblastomereからtrophectodermとICMが分かれてくるfirst cell fate decisionと,ICMからepiblastとprimitive endodermが分かれてくるsecond cell fate decisionでの,最近の論争も含めた分化機構のモデルを紹介している.知らなかったのは,DNAやH3K4me3なんかの有名なepigeneticなmodificationが起こるよりも前,4細胞期においてH3R17me2a, H3R26me2a(アルギニンのジメチル化!)の偏りがあること.メチル化レベルが高い割球はfertilized eggのanimal compartmentを受け継いでいるものが多く,それらはpluripotencyが高くてCDX2レベルが低い.メチル化レベルが低いものはvegetal materialを引き継いでいるものが多く,pluripotencyが低くCDX2レベルが高い.つまりcell fate decisionとpotencyにH3アルギニンメチル化が関わっているということだ.そしてそのupstreamの候補因子はmaternalに存在するmethyltransferase, Carm1.…ていうかこの現象を見つけたのが筆者らなのね(Nature 445, 214-218 (2007)).
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by LIBlog | 2009-06-24 10:34 | さいえんす関連

八十五日目 本

『分子進化のほぼ中立説―偶然と淘汰の進化モデル』(大田 朋子 著).筆者は,進化の原動力として,ダーウィンの自然選択説的な「有利な突然変異が集団に拡散する」ことと「有害な突然変異が集団から除去される」こと,それから木村資生の中立説的な「有利でも有害でもない突然変異が集団に拡散すること」の二つ以外に,やや不利である「ほぼ中立な」突然変異が,ある確率で集団に拡散していくモデルを提唱する.提唱するというか,これはもうすでに広く受け入れられているのかな.本書の前半は「ほぼ中立説」に関しての概説,後半は近年さかんなオミックス解析などの網羅的解析の結果を受けて,「ほぼ中立説」に関連する興味深い現象を紹介している.
私としては,ほぼ中立説もさることながら,
●表現型の進化にはアミノ酸置換によるタンパクそのものの変化より,そのタンパクの発現パターンの変化のほうが重要なこと,
●あるパスウェイにおいて,その最終産物は変化しにくいが,中間産物は変化しやすいこと(合成致死は種間でほとんど保存されていない)
などが面白いと思った.ていうか折にふれて読み返そう.その時その時でひっかかるものは違ってくるだろう.
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by LIBlog | 2009-06-22 15:21 | マンガ・本

八十四日目-2 ハロー、プラネット

【初音ミクオリジナル曲】*ハロー、プラネット。【ドットPV付き】.オハヨーハヨー.どうやらドット絵アニメも作詞作曲者により作られているようだ.これは凄い.

最近,スリープ状態を解除したらいきなりネットに繋がらなくなるということがあった.モデムのマニュアルに従って色々と見たら,DNSサーバのアドレスが勝手な値になっていることに気づいて,自動的に取得する設定にしたら直った.こんなことってよくあることなのかなあ.

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by LIBlog | 2009-06-20 20:53 | 動画サイト関連

八十四日目 The Cell

今日はwritten by mmk_chocolate さまのThe Cellのまとめ第八章を拝読.メモ:
●Rodentの細胞はほとんどがテロメラーゼ活性をもち,しかも多くは培養中にチェックポイント機構が不活性化して不死化するという.普通に読めばなんでも株化できそうだけど,さすがにterminal differentiation後のものは無理じゃないかなあ.
●Fプラスミドは大腸菌が天然にもつプラスミドで,かなり大きなDNA断片を挿入可能だという.BACはFプラスミドの複製機構を利用したベクターをバックボーンに使っている.
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by LIBlog | 2009-06-20 19:06 | さいえんす関連

八十三日目 The Cellをまとめてくださっているブログ

このブログの中の人は,2~3年前にThe Cellの内容を非常にわかりやすくまとめてくださっている.まだ読み切ってはいないが,いずれすべて拝読したい.実は,恥ずかしいことにMolecular Biology of the Cellは翻訳でも読んでいないのだ.
とくに印象に残ったのはバクテリアのDNA複製開始機構と,転写調節因子はいかにしてDNAの二重らせんをほどかずに塩基配列を認識しているか その1その2.というか第7章は教科書で読むべきだとわかった.

あともうひとつ驚いたのがマウスの染色体には基本的に短腕がないということ.セントロメアが末端近くにあり,その近傍にいきなりテロメアが来るというのだ.これは常識なのだろうか.だとしたら知らなかったことは相当恥ずかしいことだ…

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by LIBlog | 2009-06-19 19:07 | さいえんす関連