Natureが今号も絶好調に面白い.
Nature 460, 49-52 (2009).山中さんによるレビュー.昨日ニュースになってたな.ニュースの方はネットでタイトルを見ただけだが. Nature 460, 60-65 (2009).Article. サンショウウオは四肢を切り落としても再生する.そのとき切り落とした根元の細胞は脱分化 (dedifferentiation) して再生芽 (blastema) をつくると考えられていた.しかし本論文によると,脱分化は完全ではなく,ある程度分化の方向が限られた前駆細胞 (progenitor cell) になるだけのようだ.GFPのトランスジェニック!アホロートル(ウーパールーパー)を使った移植実験により,それを示している.たとえば真皮 (dermis) は再生したとき軟骨・腱にもなるが筋肉にはならない,とか.また,骨(だった細胞)に関しては,もともとの位置情報が再生時にある程度反映される.しかし末梢神経(だった細胞)に関しては,そのような位置情報の保持は見られないとのこと.両生類のスーパーな再生力の分子機構を明らかにすることは重要だよね.だってあいつら成体の脳ですら再生するんだから! Nature 460, 66-72 (2009).Article.ざっと眺めただけだがこれは凄い.テロメラーゼのcomponentの一つであるTERTが,SWI/SNF chromatin remodeling factorであるBRG1と協調して,Wnt/b-cateninシグナルのco-activatorとして働く.ES cellとXenopus,mouseで見ている.テロメラーゼがcanonical Wnt signalingに関わるときたか.もはやなんでもありだなあ. 他にもletterで,ヒトESからIsl1を指標にfunctionalな心臓の幹細胞と種々の組織を作っている報告(Nature 460, 113-117 (2009).Kenneth Chienラボ. (7/6追記:表紙はChienらの論文ではないようだ.失礼しました)
by LIBlog
| 2009-07-03 18:10
| さいえんす関連
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