飽きもせず,ぷよm@s part21の話.
【ドリ】ぷよm@s part21【ドリラー】‐ニコニコ動画(9) 以前にも非常にすばらしいぷよm@s紹介記事を書いていらっしゃるぶら樽さんの,part21の感想記事が面白いです: 【マビノギ】ぶら樽ネトゲ日記【ニコニコ】 大戦面白いです ぷよm@s言及部分は上記記事の後半で,決して言葉は多くありませんが,ああこれは本質を突いているなあ,と感服しました. 当該部分を一部引用してみます: 対人戦において絶対に忘れてはならないのは、相手に対する感謝と敬意だ。 藤岡弘さんのお言葉らしいのですが,いや,これはまさしくその通りですね. 何を指しておっしゃっているコメントかというと,part20での,律子さんの告白を受けてPが返した言葉ですね. part20で,律子さんはこのように自分の心境を述べます. プロデューサー、私は……結局私は、自分のぷよぷよの上手さを見せつけたかっただけなんでしょうね。 これを受けてプロデューサーは以下のように返します. べつにいいじゃないか。 こうした一連のやりとりを受けて,私は以前,こんなことを書きました.
この記事で私が問題にしているのは,律子さんが「ぷよぷよの上手さを見せつけたかっただけだった」というではなく,それによって律子さんが困難から逃げていたということです. だから,律子さんの心根そのものは問題にしていない. プロデューサーがそれを受けて滔々と説いていることにも,とくに反発はしていません. いっぽう,冒頭の記事をお書きになっているぶら樽さんは,そこを問題にしていらっしゃるわけですね. むしろ,それによって初代ぷよへの慣れが不十分になったこと,あるいは敗戦したこと,それ自体は問題にされていないように見受けられます. なぜ,ぶら樽さんは,律子さんの「心根」を問題にされているのでしょうか. 私の理解ではおそらくこういうことでしょう. ぷよぷよやオーディションで戦う相手は,将棋のコマのような存在ではなく一人の人間である,自分と対等の存在なのだ,彼ら彼女らにも人格があり,尊厳があるのだ,そのような相手に対してはたとえ敵といえど敬意をもって対峙しなければいけない. ここでは勝った負けたという結果自体は重要ではありません. ただ相手を見下したり,賞賛をあびたりといったことのために戦いを利用しないことが求められています. 私が問題にしていることとの大きな違いは,たとえばこんなことを想定してみるとはっきりすると思います. 律子さんがもし,「自分の強さを見せつけたい」という心根のままに,たとえば従兄弟の涼との練習を重ね,雪歩や千早をまったく寄せ付けずに勝ったとしたら.私の視点からは,なにも問題にせず律子さんを称えるべきでしょう. しかしぶら樽さんはそうはしないでしょう. ……うん,そんな風に考えると,私が前回の記事で書いたことは不十分のような気がしてきますね. そりゃ問題にすべきことのように思えます. しかし,それはなぜなのでしょうか. ややこしい問題をすっとばして少しばかりメタな視点から言うと,「自分の強さを見せつけたい」と考えて相手を倒すようなキャラクターは,読者・視聴者が安心して共感できないから,でしょう. そんな人物はいつまでも敵役のまま,ヒーロー・ヒロインにはなれないんじゃないでしょうか. たとえばpart19前半からの流れで,もし律子さんがまったく油断せずに全員を蹴散らして,メガネを光らせながら どや顔をしたとしたら,うーんこれでいいのか?と思ってしまいます. やっぱりもう少しなんというか,そう,みんなと切磋琢磨していってほしいんですよね. そういう意味で,ぶら樽さんの記事には完全に同意できます. 私の視点は不十分でした. ……. しかし,しかしです. やっぱり私はどうしても,プロデューサーの言うようなモチベーションのありかたを否定する気にはなれないんですよね. 自分が褒められるために,相手を叩きのめして快感を得るために,努力して実力をつけたとしたら,それだって十分賞賛に値するんじゃないか? と,どうしても思ってしまうのです. たとえ物語では必然的に否定されるものだとしても. 努力や実力だけではなく,そのモチベーションのありかたすら否定する気にはなれないんですよね. だって,敵を叩きのめしたい,他人から褒められたいと思いがちな人ってのはいるわけじゃないですか. 私だってそうです. もしその人がそういうモチベーションを持ってはいけないのだとしたら,努力する気が起きなくなるような気がしてくるんですよね. ましてプロデューサーが言っているのは結果的にアイドルとして成功する,つまり仕事がうまくいくということです. そのためにいわば「下品な」モチベーションを持つことはいけないのでしょうか. ……. うーん,やっぱりダメな気がしなくもないなあw 少なくとも「物語では」それで最後まで行ってエンドマークを打たれたとしたら,そりゃないよ,と思っちゃいますねえ. うーん,うーん. いやー,よく分かりませんw 繰り返しますけど,先のブログ記事に書かれていることに異論はありません. むしろ私に欠けていた視点が学べたので,非常にありがたかったのです. ただ,うまくまとまらない「プロデューサーの言動を否定できない気分」が私にはある,ということを,とりあえず率直にまとまらないまま書き留めておきたかったのでした. いつものことですが人の褌で相撲をとってしまい真に申し訳ないです,はい.
by LIBlog
| 2010-10-18 22:40
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