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魔法先生ネギま! 学祭編と超鈴音について徒然なるままに

ツイッターでダラダラと吐き出した文章をちょっと整形すると,あらふしぎ楽々とブログ更新ができるんじゃないか? などと思い至ったので,ちょっと試してみる.

ここんところずっと赤松健先生の「魔法先生ネギま!」を読んでました. たぶん32巻発売後からずっと何周もしてます. 5~6周くらいしたかな. やっぱ面白いです「ネギま」. 赤松先生はJコミ関連でもいろいろとお忙しいでしょうに,素晴らしい限りです.


ネギま,個人的には今までのエピソードの中では学祭編がいちばん好きですね. 特にあのクライマックスは何度読み返しても燃える. 今んとこ学祭編クライマックスを超えるようなバトルはまだないんじゃないかな. あそこが一番盛り上がったように思います. キャラクターも超鈴音,チャオリンシェンがいちばん好き,というか一番印象に残るし感情移入もしちゃいますね. チャオはすごかった.

やっぱねえ,チャオさんほど自分の全てを賭けて向かってきた敵はいないと思うんですよね,今んとこ. そこらへんが自分としては一番盛り上がった理由のように思います. まあ魔法世界編のクライマックスはこれからなので,これからもっと凄いのが出てくるかもしれないですけどね.

あと学祭編とチャオに関しては,クライマックスに至る過程もすげえ. 最近の展開で,だいたいチャオが何を狙っていたか分かるようになってくると,チャオの志に共感しちゃうのでチャオさん視点で見ちゃうんですよ. そうするとなんかもう追い詰められ方が絶望的なんですよね.

罠にはめたと思ったネギが戻ってきたこと,そして学園のほとんどすべてが敵に回ったということ,つぎつぎに拠点を落とされ仲間を奪われていくこと,そして自分の居場所を突き止められてしまったこと. 薄皮を一枚一枚剥ぐように手駒を取られていく. 最後は切り札のカシオペアまで破られ,生身で化け物じみた強さのネギに立ち向かうことになる.

それでも彼女は絶対に退かないわけじゃないですか. どう考えてもかなわない相手に対して,全身ボロボロになりながらも「計画」だけは守り抜こうと立ち向かう姿はもう凄いとしか言いようがないわけです. 最後は目に狂気が宿ってきますが,それはムスカとかそこらへんの悪役のようなエゴのためじゃなくて,「計画」のため. そのためだけに魂をかけて立ちふさがるんですよね.

「意見を違えた君と話すことはもう何もない 私はこのためだけに この時代へやて来た 2年の歳月と全ての労力をこれに注いだのダ この計画は今の私の全てだネギ坊主!! 言葉などでは止まらぬヨ!!」

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すげえ. ものすげえ. ここはもう完全にチャオ側に感情移入して読んでました. ふらふらと迷い続けるネギなんかじゃなくてね.

ぼくは天才っつーキャラクターが大好きなんですよ. チャオは天才も天才,大天才です. でもそれだけでなく行動力も精神力もトンでもないわけで. これで惹かれないはずがない. もうチャオ主人公でいいよ. ネギじゃなくて.

まあ,そうは言ってもやっぱりネギはさすがでして. クライマックスでは一応ちゃんとチャオよりも上に行っているんですよね. このときに与えられていた情報の範囲内では,ですけど. 「計画」が全てだというチャオに対して,クラスメイトと一緒に過ごした二年間のことを思い出せと言っている.

ネギは現実に踏みとどまって,ちょっとずつだけど世界に貢献しつつ,「クラスメイトと過ごす」幸福をチャオに与えようとしている. 「計画」後にはチャオはもちろんクラスメイトと一緒にはいられなくなるわけですが,そのように「計画」とともにすべてを失うのではなく,歩みは遅くともクラスメイトとともにある幸福をネギは提示しているんですよね. チャオを「計画」ごと否定するのではなく,「計画」の目指すものと,自身の幸福のどちらも手に入るんだよ,と説得している. ちゃんとチャオを包み込んでいるんですね. ここらへんはさすがにホンモノの主人公だなあ.

なんか思い起こすと,千雨がネギに再三問いかけること,「あんたほんとに父親を探さなきゃいけないのか,学園にとどまってみんなとワイワイ楽しく毎日を送るんじゃダメなのか」ってのがまさにこの場合のチャオに当てはまりますね. アスナが言うようにチャオとネギはそっくりだ.

そっくりといえば,チャオの動機の根源の「今現在も世界にありふれている悲劇」っつーのもネギにそっくりですね. ゲーデルにいみじくも指摘されてましたけど. 両者ともガンコだし,自分を平気で傷つけるし,どこまでもそっくりだわ.

というかネギ自身も自覚していますしね. クライマックスのチャオのセリフ,「この計画は今の私の全てだ」にネギはぴくっと反応しているし,その後アスナに「父さんは自分の全てだ」と語る. これは明らかにチャオのセリフを受けてのものですね.

そう考えるとチャオはネギよりも一歩先んじているキャラクターだと言えなくもなさそうです. ネギより進んでいる. しかも最近になって明らかになってきたチャオの真の目的を勘案すれば.ネギはチャオを実のところ超えてはいなかったのだ,とも言えそうです. さっきネギはチャオの上に行っていると言ったんですけど,ホントのところは行っていないっぽいんですよね. たぶんチャオはネギに,本当の意味では負けていないと思うわけです.

ネギの提案を最後まで受け入れなかったというところでもそうなんですけど,じつのところ最終段階でネギがチャオを打ち負かすところまで含めて,ネギは徹頭徹尾チャオの手のひらの上で踊っていたんじゃないかな. ネギはチャオの仲間にはならなかったけど,けっきょく最終的にはチャオの思い通りになっていたのかもしれない.

チャオがネギにカシオペアを渡したこととか,格闘大会を主催したこととか,あそこらへんはネギを罠にはめることとか「計画」をスムーズにすすめるためにとっていた行動だったと思うんですけど,ネギはそういったことによって,はるかにパワーアップしちゃうんですよね. いわばチャオの行動のおかげで.

んで,計画が最終段階にいたると,チャオはネギが自分を打ち負かしたら,魔法をバラすのを止めよう,と決意する. このときチャオは,ネギが本気の自分よりも強くなれば,「計画」を実行しないほうが望ましい,というふうに考えたんじゃないかな.

もしかしたらチャオのいた未来では,ネギの実力が足りなかったばっかりにカタストロフィックなことが起こる,ってなことがあったんじゃないか,などと想像してみたりして. そしてそのとき足りなかったネギの実力,というのは,ちょうどいまのチャオくらいの実力だったりして.

夕映がバタフライ効果なんてことを言いますけど,やっぱ全世界に魔法をバラすって,あまりにも影響がでかすぎて不確定要素が多くなりすぎるんじゃないかと思うんですよ. それはネギパーティーがチャオを止める理由でもあるんですけどね. チャオとしても先がぜんぜん読めなくなるような事態はできれば避けたいんじゃないかな.

ほんで自分のせいでネギが予想外にパワーアップしちゃったから,あまりにでっかい影響を与えることは避けて,成長したネギに未来を託した,とか考えられないでしょうか.

だってチャオは去り際に,「私の望みは既に達せられた」って言いますからね. 自分の全てだったはずの計画を潰されたにも関わらず. ならばやっぱり,ネギ (またはネギパーティー) に自分が打ち倒されたことそのものが,「計画」と同じくらいの成果だった,と思えるんですけどね…….

まあそこらへんはたぶん今後明らかになるでしょう. ともあれやっぱりネギくんはさすがの主人公っぷりを見せ付けて,それでもやっぱりチャオさんはぼくの中ではそれを凌ぐくらいカッコイイ人で,17巻を頂点とする学祭編はマジで最高に熱かった,ということが言いたかったのでした. ネギまは最高ですね! 学祭編を超える盛り上がりは今後ぜったいにあると思います. 先が楽しみです.


by LIBlog | 2010-12-15 22:06 | マンガ・本
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