去る1月21日,物語三昧~できればより深く物語を楽しむためにのペトロニウスさん,今何処(今の話の何処が面白いかというと…)のLDさん,アセティック・シルバーのはしさん,のお三方により,ぷよm@sを語り倒すラジオがUstで行われました.
あ,ぷよm@s本編はこちらです: 【アイドルマスター】ぷよm@s part1【ぷよぷよ】
ラジオは,私もツイッターでいろいろとリアルタイムでコメントしつつ,たいへん楽しんで聞かせていただきました. そのときの録画データは公開されていますので,まだ聞かれていないぷよm@sファンの方はぜひお聞きいただくのがよいかと思います.
またあれだけ熱くぷよm@sを語り倒しておきながら,2時間を過ぎたあたりで,そもそもアイドルマスターってどんなゲーム? と根源的なところに立ち返っていく瞬間なども聞きどころかもしれませんw あれだけ語っておいて! と,のけぞったリスナーも多いはず. しかし予備知識が皆無であっても ぷよm@sという作品はこれほど人を夢中にさせるんだな,ということが改めて確認できますよね. 録音データ,メモを取りながら一日ちょっとずつ聞いていたら,全部聞き終わるまでに24時間くらいかかってしまいました. なのでちょっと遅くなってしまいましたが,以下ラジオの感想をつらつらと書いていきます. 3時間のラジオ,どこをとっても引用したい箇所ばかりですが,私が個人的にいちばん印象深かったのは,千早というキャラクター像の受け取り方についてでした. アイマスの千早とぷよm@sの千早を「何かを乗り越える前」と「乗り越えた後」という対比で捉え,さらにぷよm@sのpart12から14の決戦の中で千早は「ステージが上がった」のだとする読解は目からウロコでした. というか,ちょっと心が軽くなりましたね.私自身が. ちょっと引用させていただきます.
ずいぶん長く引用させていただきましたが,この千早像は,私には新鮮でした. 私はというと,part23の千早の家庭環境が描かれるシーンなどを見て,こりゃpart14での「揺れなさ」の描写が意味するところが変わってしまったかもしれない(逃避する先としてプロデューサーさんを見ている,という意味で),とすら思っていたわけでして. まあ今のところ,ラジオで仰っていたような千早像が正しい,とは必ずしも断定できないだろうとも思うわけですが,しかし私の思い込みで最近の千早をネガティブにしか捉える事ができていなかった状況で,まったく違う千早像を提示していただけたのは嬉しかったですね. 「あのとき,私は乗り越えたじゃないか」と必ず思うはずだ,という力強い言葉に,なぜか知りませんが私自身が勇気づけられたりしましたw いやー,弟子に超えられた師匠・キョウスケPと同じく,私はまだ千早のことを過小評価していたかもしれないわけですね. あんなに惚れた千早なのに. ごめん,ちーちゃん. 千早について,ひとつだけラジオで語られていたことに付け加えるとしたら,もし彼女が「ステージが上がって」,ぷよぷよをプレイすることを楽しみ始めたのだとしても (もし,というか間違いなくそうだと思いますけど),千早本人は今のところ,そのことを自覚していないんじゃないかなーと私は思います. 「楽しくなりました」というセリフはたぶん,自身の口からは出ていないですよね. だから,千早本人がそのことを自覚したとき,何かがまた変わるかもしれないな,などと思っています. 律子さん再参戦を喜んで受け入れるようになるかもしれないですよね. たとえ「目的」と相反することになったとしても. そうなってくれると嬉しいんだけどなあ. で,もしそういう探し方をするならば,ニコマス作品から探してみるというのも一興かもしれない,とも思うわけでして. 鱈Pもニコマスどっぷりの人っぽいですからね. というわけで,ニコマス作品の中で,類型というか似ているかもしれんと真っ先に思い当たるものといえば,やっぱり「アイドルたちのジャンケン大会」,これですね. アイドルたちのジャンケン大会 開会編 ‐ ニコニコ動画(原宿)
ぷよm@sの面白さとして挙げられていたいくつかの項目のうち,たとえば…… ●トーナメント形式で一点集中型のバトルの面白さ. これらの特徴は「アイドルたちのジャンケン大会」の中にも共通していると思われます. 「ジャンケン大会」のこうした特徴がぷよm@sという作品に影響を与えているかは分かりませんが,たとえば雪歩の一部の描写(笑)などには「ジャンケン大会」へのオマージュと思われるものも見出すことができるのも確かです. というかですね,面白いですよ「ジャンケン大会」. そりゃもう抜群に. ぷよm@sを好きになる方なら間違いなく面白く見られる作品だと思います. ぜひ一度ご覧になっていただきたいところです. 千早vs美希,千早vs小鳥さん,の頂上決戦が終わった後,彼女たちの戦いぶりは多くのほかのアイドルたちのぷよぷよに向かう姿勢に影響を与えました. その中で,いの一番に頭一つ抜け出したのが真ですよね. 真がもっとも影響を受けたのは美希でしょう. だからpart14で美希に向かって語りかけたんですよね. 美希の領域まで行きたいと. そうすれば今よりもっともっと,ぷよぷよを楽しめるんじゃないかと. あそこで「もっと上まで行こう」と思ったからこそ,苦悩や模索の期間があったわけで. そうでなければ あずささんとの戦いで「カウンター」を見出すことはできなかったはずなんですよね. 美希に駆動された真が見出す連鎖法が「カウンター」というところもまた凄いですよね. だって,あれは美希の「デスタワー」と同じように,既存の戦法ではないんですよ. ほぼ完全に彼女のオリジナルであって. でも,いつか律子さんが言っていたように,ぷよぷよというゲームは想像以上に研究されているものでして. 誰も見たことのないオリジナルな連鎖法などそうそう生みだされるはずもないわけです. あるていど確立された世界に,いわば素人が殴り込みをかけたような状態なわけでして. 美希みたいな天才ならともかく,天才ならざる素人の思いつきでそういうことをしたって,一瞬で返り討ちにあってしまうものですよね. で,案の定といいますか,真もそうなったわけです.それもよりによって憧れていた美希に,一瞥くれただけで弱点を見抜かれて. それでべっこり凹んでしまったわけですが. ただ,あそこで凹まないようだと,やっぱりダメだと思うんですよね. 全身全霊を懸けたからこそ,跳ね返された時のショックも大きくなるわけで. それでなお,真はまた立ちあがって,またひと工夫を加えはじめたと. でもね,それでもまだ本質的な欠陥は手つかずで残ると思うんですよね. 全身全霊を懸けて改良していったところで,また千早や美希あたりにべっこり凹まされる時が来るんじゃないかなあ. でも,そうやっていくしかないんじゃないでしょうかねえ. あるていど完成された世界に,オリジナルの戦法で立ち向かっていって,その世界に自分と自分の戦法を確立させていくには. 全力で挑んで,弾き返されて,まだ挑んで. ……なんか真が可哀そうになってきますけど,そうやっていく他はないと思うんですよね. そしてもし,そうやってカウンターという戦法を,初代ぷよの戦いの中に確立できたとしたら,それはもう本当にヒーローですよね. ちょっと想像しただけですごいなあと思う物語になりそうで. で,ここからが言いたいことなんですけど(前置きがなげーよ),ぷよm@sの真はそうなるんですよ. 独自の「カウンター使い」として,美希と両雄並び立つ,くらいのところまで行くんですよ. なぜそれが分かるのか? それは「アイマスクエストIV」の真と,ぷよm@sの真がオーバーラップするからです. 「アイマスクエストIV」はラジオの中で はしさんが言及されていた通り,ものすごく長大な作品ではありますが,しかしまたものすごく素晴らしい物語でして,im@s架空戦記シリーズで何か一本,と言われたら(ぷよm@sは除くとして),私はこの作品を挙げます. 【アイドルマスター】<閣下列伝>-プロローグ- ‐ ニコニコ動画(原宿)
「アイマスクエストIV」は,ドラゴンクエストIVの世界にアイマスのキャラクター達が飛ばされた,という設定の物語でして,アイドルたちは主に導かれし者たち8人となって,ドラクエIVの世界で活躍するわけです. で,アイマスクエストの真もまた,導かれし者の一人となって,4つの章のどれかで旅して,のちに合流していくわけなんですが……. じつは彼女はパーティー合流時,戦闘能力ではちょっと飛びぬけている存在になってるんですね. あの世界で,真にかなう人間なんてほとんどいないんじゃないか,っていうくらいに強くなってる.どこかの中ボスくらいならタイマンで勝負できるくらいに. あの世界に飛ばされる前までは普通の高校生の女の子だったのに. なぜそんなに強くなれたのか.それは,あの世界で,想像もつかないくらいのつらい体験,苦しい思いを重ねて,それを乗り越えてきたからなんですよ. アイマスクエストでは,その様子を,その体験を,余すところなく描いてくれているんですよね. ちなみにアイマスクエストでは真だけじゃなく,当時のアイマスキャラクターほぼ全員の物語がとてもていねいに描かれます. だからこそあれだけの長大な物語になってしまうわけなんですが. しかしそのどれもが,心震える圧倒的な物語になってまして. ぜひご覧になっていただきたい作品です. で,話を戻しまして. ぷよm@sの真はアイマスクエストの真に重なるんですよね.だからこそ,どんな困難であっても乗り越えるだろう間違いなく,と思わされるんです. なぜ ぷよm@sの真がアイマスクエストの真に重なるかって? それは,真で,カウンターで,あの演出ならば! 重ならないはずがないんですよ! アイマスクエスト視聴者なら全員重ねてますって. どういうことか詳しくはアイマスクエストをご覧ください,と言うにとどめますが,アイマスクエスト視聴後にはきっと,ぷよm@sの真が違って見えてくると思いますよ. たしかにアイマスクエストはあまりに長いし,最初の数話……どころか,かなりの話数を消化しないと,「ゲームプレイ動画」から「物語」になかなかシフトしないのが辛いところかもしれませんが,そこを乗り越えれば圧倒的な物語体験が味わえるはずです. ぜひここは. ……. というわけで,本記事は,ぷよm@sラジオ感想にかこつけて,ぷよm@sファンの方に 「アイドルたちのジャンケン大会」 と 「アイマスクエストIV」 へのいざないをすることが目的だったのでしたw
by LIBlog
| 2011-01-29 22:30
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